DiscordでDAWを画面共有しても音が出ない時はSYNCROOMで解決【Windows】


なびっと先生、DiscordでDAWの画面を共有したら、「画面は見えるけど音がしない」って言われちゃった…。結局いつも書き出して送り直してるの。

原因は、DAWの音がWindowsの音の通り道を通っていないこと。ヤマハの無料アプリSYNCROOMのVSTプラグインをマスターに挿してルームに入っておけば、あとはDAWのウィンドウを画面共有するだけで、DAWの音がそのまま相手に届くよ。ループバックと違って、相手の声も返らない。
手順はWindows向けです。
ミックスの確認を頼まれるクリエイター、確認する側のディレクター、歌い手やVTuberの打ち合わせにも使えます。
DAW(作曲・録音ソフト)以外の音、たとえばゲームやブラウザの音が届かない場合は、画面共有の「音声を共有」をオンにするだけで直ることが多いです。
ここで扱うのは、それでも届かないDAWの音です。
結論:SYNCROOMのVSTプラグインを使えば、DAWを画面共有しながらDiscordの通話に音を流せます
SYNCROOM(シンクルーム)とは、ヤマハが無料で提供しているオンラインセッション用のアプリです。
付属のVSTプラグイン(DAWに読み込ませて使う拡張機能)とドライバーを使うと、DAWの音を他のアプリへ渡せます。
やることは4つです。
- SYNCROOMを「標準」でインストールする(Yamaha SYNCROOM Driver が一緒に入ります)
- DAWのマスタートラックに syncroom_vst_bridge2 というプラグインを挿す
- SYNCROOMがVSTモードで立ち上がったら、自分だけのルームを作って入る
- Discordの画面共有で、DAWのウィンドウを選ぶ(Discord側の音声設定はいりません)
これで、DAWの再生音が画面共有の音声として相手に届きます。
マイクの設定はこれまでのままで構いません。
ループバックと違って、相手の声はDAW側に混ざりません。
相手の声が相手に戻るエコーも起きません。
ひとつだけ先にお伝えしておきます。
画面共有の音声は、配信を開いている相手にしか聞こえません。
相手には「配信を見る」を押してもらってください。
配信を開かない相手にも聞かせたい場合の方法は、後半で説明します。
手順と仕様は、SYNCROOM公式のマニュアルとFAQで確認しています(Ver.2.1.9、2026年9月18日閲覧)。
Ver.2.1.9は2026年9月1日公開で、Windows 10(64bit)とWindows 11に対応しています。
Windows 10はサポートが終わっているので、これから環境を組むならWindows 11をおすすめします。
(Mac版はmacOS 12〜26に対応。Apple Silicon搭載機ではRosetta 2が必要です)
Discord側の画面の表記は、2026年9月20日にデスクトップ版(1.0.9257)で確認しました。
DAWはStudio One 7、SYNCROOMは2.1.8、OSはWindows 10です。
理由:DAWの音はWindowsの音声を通らないので、Discordの画面共有では拾えません
画面共有だけでは音が届かない仕組み
Discordの画面共有には「音声を共有」というスイッチがあります。
ゲームやブラウザの音なら、これをオンにするだけで相手に届きます。
ところが、DAWだけは例外です。
Windowsで動くDAWの多くは、「ASIO」というドライバーで音を出しています。
ASIOは遅れを減らすために、Windowsの音声の仕組みを通り越して、オーディオインターフェイスへ直接音を送ります。
「音声を共有」が拾えるのは、Windowsの音声の仕組みを通った音です。
ASIOで直接出た音はその外側を通っているため、画面だけ映って無音になります。


ASIOは「アジオ」って読むよ。Steinbergが決めたDAW向けのドライバー規格で、Windowsの音楽制作ではこれが標準。遅れの小ささと引き換えに、Discordのように“Windowsの音”を拾うアプリからは見えない道を通っているんだ。
ドライバーを「Windows Audio」に切り替えれば、拾えることもあります。
ただし音の遅れが大きくなり、録音や打ち込みに支障が出ます。
確認のたびに設定を切り替える手間も考えると、常用には向きません。
ループバックだと相手の声が相手に戻ってしまう
ループバック機能つきのオーディオインターフェイスなら、パソコンの再生音を入力に混ぜて送れます。
一見、これで解決しそうに見えます。
問題は、パソコンの再生音にはDiscordの通話音声も含まれることです。
相手の声がループバックで入力に戻り、相手のスピーカーから少し遅れて自分の声が聞こえます。
これが「ループバックにすると声が返る」現象の正体です。

ループバックで戻せるのは、パソコンの再生音をひとまとめにしたもの。多くの機種はアプリごとに選り分けられないから、Discordから聞こえている相手の声まで一緒に戻ってしまうんだ。配信でBGMを乗せるには便利な機能なんだけどね。

Discord側のエコー除去で多少はごまかせます。
でも、エコー除去はDAWの音まで削ってしまうので、音楽の確認には向きません。
SYNCROOMのVSTプラグインは「DAWを通った音だけ」を中継する
SYNCROOMには、DAWのトラック上で動く「VSTモード」があります。
マスタートラックに挿したプラグインがDAWの音を受け取り、SYNCROOMアプリへ渡します。
このときSYNCROOMは、DAWから起動された「DAWの一部」として動きます。
受け取った音は、Windowsの音声の仕組みを通る形で外に出ます。

仮想オーディオデバイスは、ケーブルの代わりにソフトの中だけで音を受け渡す入出力口のこと。SYNCROOMの出力先になる「Yamaha SYNCROOM Driver」は、“SYNCROOMの音が出てくるマイク端子”だと思っておけばいいよ。ZoomやOBSに渡すときは、これを入力に選ぶ。
Discordの画面共有は、共有しているアプリの音を配信に乗せます。
DAWのウィンドウを共有すると、DAWが起動したSYNCROOMの音も一緒に配信へ乗ります。
Discord側で音声デバイスを選ぶ必要はありません。

仕組みの細かいところをDiscordは公開していないから、ここからはボクの推定。SYNCROOMはDAWの子プロセスとして立ち上がる(タスクマネージャーで見るとDAWの下にぶら下がる)。アプリの画面共有は、そのアプリが出している音を拾う。だからDAWにぶら下がったSYNCROOMの音まで届く、と考えると筋が通るんだ。

この経路を通るのは、プラグインを挿したトラックの音だけです。
通話相手の声はここに入らないので、戻ることもありません。
ここがループバックとの一番の違いです。
ほかの方法と比べると
DAWの音をDiscordに流す方法は、SYNCROOM以外にもあります。
違いを表にまとめました。
| 方法 | できること | ハードル |
|---|---|---|
| SYNCROOM(本記事) | DAWの音だけを画面共有の音声として届けられる。マイクはそのまま。追加の機材もOBSも不要 | VSTプラグイン(VST3かVST2)が使えるDAWが必要。この手順はWindows向け(Macは別の仮想オーディオデバイスが必要) |
| ループバック | 対応機種があればすぐ使える | 相手の声が相手に返る |
| VoiceMeeterなど | 自由度が高い | 設定項目が多く、慣れるまで時間がかかる |
| OBS | 配信と同じ環境を使い回せる | OBSの導入と設定が別途必要 |
| ファイル書き出し | 確実。定位まで確認できる | リアルタイムでは確認できない |
表の「ループバック」はオーディオインターフェイスのループバック機能のことです。
「VoiceMeeterなど」は仮想ミキサー、「OBS」は仮想カメラと仮想音声を使う方法を指しています。

ボクの結論は、DAWの音だけを追加の機材なしで画面共有に乗せたいならSYNCROOM。すでにOBSで配信環境を組んでいる人は、慣れたOBS経由でもいいと思うよ。
具体例:SYNCROOMのインストールからDiscordで画面共有するまでの手順

SYNCROOMは前に入れたことがあるんだけど、VSTってどこから起動するの?アプリの中にそれらしいボタンが見当たらなくて…。

SYNCROOMのメニューから探すより、DAW側から入るのが早いよ。マスターにプラグインを挿すと、SYNCROOMのほうが自動で立ち上がる。合言葉は“SYNCROOMを自分で起動しない”。ゆうりはもう入れてあるから手順2からでいいけど、プラグインはZIPの中にあるから、消していたらもう一度ダウンロードしてね。
ここからは実際の手順です。
すでにSYNCROOMを入れてある方は、手順2から読み進めてください。
所要時間は、ダウンロードとDAWのプラグインスキャンの速さで変わります。
初めての方は30分ほど見ておくと安心です。
事前に確認するものは4つです。
- Windows 10(64bit)またはWindows 11のパソコンと、インターネット接続
- VSTプラグインが使えるDAW(Cubase、Studio One、Ableton Live、FL Studio、REAPERなど。VST3が使えれば確実です)
- サンプリング周波数が44.1kHzか48kHzのプロジェクト(SYNCROOMはこの2つにだけ対応)
- Yamaha Music ID(無料。SYNCROOMのログインに必要)

ここで44.1kHzか48kHzかを外すと、あとで「音が出ない」と悩むことになる。サンプリング周波数は1秒間に音を何回測るかの数字で、CDが44.1kHz、動画や配信は48kHzが一般的だね。96kHzで作っているなら、確認用に48kHzのプロジェクトを別に用意しておこう。
DAW選びに迷っている方は、主要DAWの比較と選び方も参考にしてください。
手順1:SYNCROOMをダウンロードして、ドライバーごとインストールする
SYNCROOMのダウンロードページから、Windows版のZIPファイルを入手します。
ファイル名は「SYNCROOM-JP-win-x64-2.1.9.zip」です(2026年9月18日時点)。

ZIPを展開すると、インストーラー(.exe)と「VSTPlugins」というフォルダが入っています。
このフォルダはあとで使うので、まだ消さないでください。
インストーラーを実行し、「標準」を選びます。
標準を選ぶと Yamaha SYNCROOM Driver も一緒に入ります。
このドライバーがないと、SYNCROOMの音をほかのアプリへ渡せません。
カスタムインストールを選ぶ場合も、ドライバーは外さないでください。
インストールが終わったらSYNCROOMを起動し、Yamaha Music IDでログインします。
IDを持っていない方は、ログイン画面から無料で作れます。
ログインできたら、いったんSYNCROOMを終了してください。
このあとの手順3で、DAW側からSYNCROOMを立ち上げます。
手順2:VSTプラグインをVST3フォルダにコピーする
ZIPの「VSTPlugins」フォルダには、4つのファイルが入っています。
- syncroom_vst_bridge2.vst3 … VST3版のエフェクト(FX)プラグイン。今回使うのはこちらです
- syncroom_vst_bridge_sub_multiout2.vst3 … VST3版のマルチアウト版(VSTi)。セッション相手ごとの音を別トラックに録音したいとき用で、今回は使いません
- syncroom_vst_bridge_x64.dll … 1つ目と同じ働きをするVST2版
- syncroom_vst_bridge_sub_multiout_x64.dll … マルチアウト版のVST2版
使うのは1つ目だけです。
VST3が読めるDAWなら、.vst3の2つをコピーしておけば足ります。

ここでよく聞かれるのが「VST2のほうじゃダメなの?」。VSTはDAWにエフェクトや音源を足すためのプラグイン規格で、VST3はその新しい世代、拡張子が .vst3 になる。SYNCROOMはVer.2.0.0からVST3に対応していて、公式マニュアルが手順を案内しているのもVST3版。ZIPにはVST2版の .dll も入っているから、VST2しか読めないDAWではそちらを試す手はあるけど、まずはVST3版からね。
コピー先は、Windows共通のVST3フォルダです。
C:\Program Files\Common Files\VST3
公式マニュアルには C:\Program Files\Steinberg\VSTPlugins という例も載っていますが、これはVST2向けのフォルダです。
VST3版の標準の置き場所は上のフォルダで、ほとんどのDAWがここを自動で読みに行きます。
別のフォルダに置くと、DAWがVST3版を見つけられないことがあります。
Studio One 7で試したところ、C:\Program Files\VSTPlugIns に置いた.vst3は一覧に出ず、同じ場所のVST2版だけが見つかりました。
コピーのときに管理者の許可を求められるので、「続行」を押してください。

コピーしたのにDAWでプラグインが見つからないときは、DAWのプラグイン設定を開きます。
上のフォルダが読み込み対象に入っているか確認し、再スキャン(プラグイン一覧の読み込み直し)をしてください。
手順3:DAWのマスタートラックに syncroom_vst_bridge2 を挿す
DAWを起動し、マスタートラック(ステレオアウト)のインサート(トラックにエフェクトを差し込む枠)に syncroom_vst_bridge2 を挿します。
プラグインの一覧で「syncroom」と検索すると早いです。
VST2版を使う場合は、syncroom_vst_bridge_x64 という名前で出ます。
挿す位置は、マスターのリミッターなど最後のエフェクトの後ろです。
相手に届くのは、プラグインより前を通った音だけだからです。

プラグインを挿すと、SYNCROOMが自動で立ち上がります(数十秒かかることがあります)。
公式マニュアルにも「VSTプラグインをDAWで使用すると、自動的にSYNCROOMが起動します」とあります。
逆に、SYNCROOMを先に単体で起動していると、VSTモードに切り替わらないことがあります。
SYNCROOMは自分で起動せず、DAW側のプラグインに任せるのが確実です。
Cubase 8以降をお使いの方は、ここでもうひとつ。
スタジオ設定の ASIO-Guard を「無効」にしてください。
有効のままだと出力音が乱れることがあると、公式FAQに書かれています。

ASIO-GuardはCubaseの機能で、すぐに音を出す必要がないトラックを先に計算しておいて、CPUの負荷を平らにする仕組みだよ。ふだんは助かるんだけど、Cubase 8以降でこれを有効にしたままだと出力音が乱れることがある、と公式FAQに書いてある。SYNCROOMを使うときだけ無効にしよう。
手順4:SYNCROOMがVSTモードになっているか確認する
SYNCROOMの歯車マークから設定を開き、「オーディオデバイス」を見ます。
ここが「VSTモード」になっていれば成功です。
起動直後のルーム一覧の画面でも、右上に「VST」のバッジが出ます。
Windowsでは、この欄から選びます。
ASIO/WASAPI共有/WASAPI排他/DirectSound/VSTモードの5つです。

VSTモードは、SYNCROOMがオーディオインターフェイスを直接使わず、DAWのプラグインから音を受け取る状態のこと。ほかの4つは、SYNCROOMを単体で使うときに音の出入りをどう扱うかの選択肢だよ(WASAPIとDirectSoundはWindows標準の方式)。VST連携では、ここはVSTモードのままでいい。

「ASIO」など別の項目になっていたら、DAWとSYNCROOMを両方終了します。
そのあとDAWから先に起動し、プラグインを挿したプロジェクトを開き直してください。
手順5:自分だけのルームを作って入る
VSTモードになったら、自分だけのルームを作って入ります。
SYNCROOMはもともとオンラインセッション用のアプリなので、ルームに入って初めて音の通り道がつながります。
相手がいなくても大丈夫です。自分ひとりで入ります。
「MY ROOMS」から作成し、「ルームを公開する」をオフにしておけば、知らない人が入ってくることはありません。
ルームに入ると、セッション画面の上部に「VST」と表示されます。
この状態でDAWを再生し、SYNCROOMの自分のメーターが振れていれば、DAWの音が届いています。
手順6:Discordの画面共有で、DAWのウィンドウを選ぶ
Discordでボイスチャンネルに入り、「画面を共有」を押します。
「アプリ」タブにウィンドウの一覧が出るので、DAWを選びます。
いまのDiscordでは、ウィンドウを選んだ時点で配信が始まります。
Discord側で音声デバイスを選ぶ必要はありません。
確認するとしたら、右下の歯車にある「配信音声をミュート」にチェックが入っていないことだけです。

ほかの記事で「画面共有の歯車から音声デバイスを選ぶ」と書かれていることがあります。
2026年9月時点のデスクトップ版では、その項目は「デバイス」タブ(キャプチャーデバイスを配信するとき)にだけあり、「アプリ」「画面全体」の共有には出てきません。
これで、DAWの音が画面共有の音声として送られます。
通話のマイクとは別の経路なので、マイク向けのノイズ抑制などの影響を受けません。
手順7:相手に配信を開いてもらい、音を確認する
画面共有の音声は、配信を見ている人にだけ届きます。
相手には、通話画面に出る「配信を見る」を押してもらってください。
配信中は、ボイスチャンネルの自分の名前の横に「ライブ」と表示されます。
DAWを再生して、「聞こえる?」と一言確認します。
届いていれば、DAWの音はミックスしたままの状態で相手に聞こえています。
自分の声は、これまで通りマイクから届きます。
マイクの設定を変える必要はありません。

通話全体の音質やマイクの設定は、Discordの音声設定を項目ごとに確認できる記事にまとめてあります。
DAWを起動するとマイクが使えなくなるとき
DAWがASIOでオーディオインターフェイスを占有すると、Discordのマイクが同じインターフェイスを使えなくなることがあります。
その場合は、マイクをDAWに通します。
DAWにオーディオトラックを1本追加し、入力をマイクがつながったチャンネルにします。
そのトラックのモニタリング(入力音をトラックから出す設定)をオンにすれば、声がマスターを通ってプラグインに入り、DAWの音と一緒に配信の音として届きます。

オーディオインターフェイスにダイレクトモニタリングの機能がある場合は、オフにしてください。

声が2回聞こえたら、たいていはここ。ダイレクトモニタリングは、マイクの音をパソコンに通さずインターフェイスの中でヘッドホンへ返す機能で、ほとんど遅れないのが長所だよ。でもDAW側のモニタリングもオンだと二重になるから、今回はDAW側に一本化しよう。
この方法には、おまけの利点があります。
DAWのトラックに挿したコンプやEQが、そのまま通話の声にかかります。
マイクやオーディオインターフェイスをこれから揃える方へ。
歌い手向けオーディオインターフェイスの選び方も参考にしてください。
配信を開かない相手にも聞かせたいとき(通話の音声として送る)
画面共有の音声は、配信を開いた人にしか届きません。
講義などで全員に確実に聞かせたいときは、DAWの音を通話の音声として送る方法もあります。
Discordの左下の歯車から「ユーザー設定」→「音声・ビデオ」を開き、「入力デバイス」に Yamaha SYNCROOM Driver を選びます。
これでDAWの音が「マイクの声」として通話に乗り、配信を開いていない相手にも届きます。
この方法では、同じ画面で次の4つをオフにしてください。
マイクの声を聞きやすくするための処理が、音楽を削ってしまうためです。
| 設定項目 | 設定 |
|---|---|
| 入力感度の自動調整 | オフ(スライダーは左寄り) |
| ノイズ抑制 | オフ |
| エコー除去 | オフ |
| 自動ゲイン制御 | オフ |
代わりに、これまで使っていたマイクはDiscordから外れます。
声も届けるには、上の「マイクをDAWに通す」方法を使ってください。

通話の音声はDiscordの仕様でモノラルになるから、左右の定位までは伝わらない。画面共有の音声なら、DAWから出た音がそのまま届く。使い分けの基準は「相手が配信を開けるかどうか」だね。
うまくいかないときのチェックリスト
画面は見えるのに相手に音が聞こえない
- 相手が配信を開いているか(「配信を見る」を押してもらう)
- 共有しているのがDAWのウィンドウか(画面全体や別のアプリではなく)
- 画面共有の歯車で「配信音声をミュート」にチェックが入っていないか
- SYNCROOMがDAWから起動されていて、ルームに入っているか
VSTモードにならない、「VST」が出ない
- SYNCROOMを先に単体で起動していないか。両方終了し、DAWから起動し直す
- Yamaha Music IDでログインしているか
- 挿したのが syncroom_vst_bridge2 か(_sub_multiout2 はセッション相手ごとの録音用で、用途が違います)
- ルームに入っているか(「VST」表示はセッション画面の上部に出ます)
入力デバイスの一覧に Yamaha SYNCROOM Driver が出てこない(通話の音声として送るとき)
- Discordを一度終了して開き直す(ドライバーを入れる前からDiscordを開いていた場合、一覧が更新されていないことがあります)
- Windowsのサウンド設定の「入力」に Yamaha SYNCROOM Driver があるか確認する。ここに無ければドライバーが入っていません
- それでも無ければ、SYNCROOMをインストールし直し、「標準」でドライバーを入れる
音が乱れる、途切れる
- Cubase 8以降はASIO-Guardを無効にする
- DAWのサンプリング周波数を44.1kHzか48kHzにする
相手に届く音が小さい
- 相手側で配信の音量を上げてもらう(通話の音声として送っている場合は、Discordの「入力音量」を上げる)
- DAWのマスターフェーダーは動かさない(ミックスのバランスが変わってしまいます)
音が割れる
- DAWのマスターがクリップしていないか確認する(リミッターで抑える)
- 通話の音声として送っている場合は、Discordの「入力音量」を下げ、自動ゲイン制御がオフか確認する
動作が重くなった
- VST連携はSYNCROOM単体より多くのCPUとメモリを使います(公式マニュアルに記載)。ほかのアプリを閉じるか、確認用に軽いプロジェクトを用意する
ほかのアプリの音が出なくなった
- Windowsのサウンド設定で、既定の再生・録音デバイスがSYNCROOM Driverになっていないか確認する
最後の項目は特に注意してください。
Windowsの既定のデバイスにSYNCROOM Driverが選ばれると、ブラウザなどの音が出なくなります。
マイクが使えなくなることもあります。
SYNCROOM Driverを選ぶのは、通話の音声として送るときのDiscordの入力デバイス(またはZoomやOBSの入力)だけにしてください。
DAW別の補足
はじめにひとつお断りです。
公式マニュアルには、こう書かれています。
「添付のVSTプラグインは、全てのDAW(VSTホストアプリケーション)に対応しているとは限りません」
以下は、各DAWでマスターにあたるトラックにプラグインを挿す一般的な場所です。
動かない場合は、そのDAWがVST3に対応しているか、プラグインのスキャンが通っているかから確認してください。
- Cubase:ステレオアウトのインサート
- Studio One:「メイン」出力のインサート
- Ableton Live:マスタートラックのオーディオエフェクト。VST3が一覧に出ないときは、環境設定の「Plug-Ins」でVST3の使用をオンにします
- FL Studio:ミキサーのマスタートラック。プラグインマネージャーでスキャンしてから探します
- REAPER:マスターのFX。VST3フォルダが読み込み対象にない場合は、環境設定のVSTから追加します
Cubase 8以降を使っている方は、スタジオ設定→オーディオシステムで ASIO-Guard を無効にしてください。
有効のままだと出力音が乱れることがあると、公式FAQに書かれています。
エディションによる違いはCubaseのエディション比較にまとめました。
これからDAWを選ぶ方には、1万円台で始められるDAWという選択肢もあります。
Macをお使いの方へ。
Yamaha SYNCROOM Driverは Windows版のみ の提供です。
Macでは、SYNCROOMからDiscordへ音を渡す部分に別の仮想オーディオデバイスが必要になります(BlackHoleなど)。
Macの手順は、改めて別の記事で扱う予定です。
この方法が役に立つ場面(ミックス確認・オンライン講義・歌い手の打ち合わせ)
ミックスやエディットの確認をリアルタイムで
ディレクターやクライアントに、DAWの画面を見せながら聞いてもらえます。
「ここのボーカル、もう少し前に」と言われたら、その場でフェーダーを動かして聞き直してもらえます。
毎回書き出して送る手間がなくなります。
オンラインの講義やレッスンで
受講者にDAWの操作を見せながら、音も同時に聞かせられます。
Discordのボイスチャンネルなら、人数が増えても同じ設定のまま使えます。
講義で使うときのコツは2つあります。
ひとつは、開始前に受講者全員に配信を開いてもらい、ひとりに「音が聞こえるか」を確認してもらうこと。
音が乗っているかどうかは、自分側では気づけません。
もうひとつは、受講者の演奏を聞き返したい場合、受講者側にも同じ設定をしてもらう必要があること。
一方通行の解説なら講師側だけで足ります。
Zoomでも同じ方法が使えます。
入力デバイスに Yamaha SYNCROOM Driver を選ぶだけです。
歌い手・VTuberの打ち合わせで
オケの確認やハモリの相談を、通話しながら進められます。
自分の声もDAWに通しておけば、リバーブをかけた状態で聞いてもらえます。
知っておいてほしい制限が2つ
画面共有の音声は、配信を開いた相手にしか届きません。
開いてもらえない相手には、通話の音声として送る方法(上の節)を使ってください。
もうひとつ。DAW→SYNCROOM→Discordと経由するぶん、相手に届く音はわずかに遅れます。
画面の動きと音がぴったり合わない「音ズレ」が起きることがありますが、故障ではありません。
タイミングにシビアな確認には向かない、と思っておいてください。

配信の音は圧縮されて届くから、最終的なマスタリングの判断は書き出したファイルでやろう。バランスや音色の相談なら、この方法で十分だよ。
DAWの画面共有とSYNCROOMについてよくある質問
- SYNCROOM(シンクルーム)は無料ですか
無料です。
ログインに使うYamaha Music IDの登録も無料です。
- セッション相手がいなくても使えますか
使えます。
自分だけのルームを作って入れば、DAWの音がSYNCROOMから出力されます。
- VST2しか使えない古いDAWでも動きますか
ZIPにはVST3版(.vst3)と一緒に、VST2版(syncroom_vst_bridge_x64.dll)も入っています。
VST2しか読めないDAWでは、.dllをDAWのVST2フォルダに入れて試してください。ただし、公式マニュアルが手順を案内しているのはVST3版です。
動かない場合は、VST3対応の別のDAWを確認用に1つ入れる手もあります(REAPERは試用期間つきで全機能を試せます)。
- OBSやZoomでも同じ方法が使えますか
使えます。
ZoomやOBSの入力デバイス(マイク)にYamaha SYNCROOM Driverを選ぶだけです。仕組みはDiscordと同じです。
- Macでも同じ手順でできますか
Yamaha SYNCROOM DriverはWindows版のみの提供です。
Macでは、BlackHoleなど別の仮想オーディオデバイスでSYNCROOMの出力を受ける必要があります。
- DAWの音はステレオで届きますか
画面共有の音声として送る方法なら、DAWから出た音がそのまま届きます。
通話の音声(入力デバイス)として送る場合は、Discordの仕様でモノラルになります。
- 画面共有の歯車にある「配信音声をミュート」はどうしますか
チェックを外したままにします。
この記事の方法は、DAWのウィンドウを共有したときに一緒に乗る音を、そのまま配信に流す方法だからです。歯車の「音声デバイス」は「デバイス」タブにしかなく、この方法では使いません。
- DAWを起動するとDiscordのマイクが使えなくなるのはなぜですか
ASIOがオーディオインターフェイスを占有するために起きます。
マイクをDAWのトラックに立ち上げてSYNCROOM経由で送れば、声もDAWの音と一緒に届きます。
まとめ:DAWのマスターにSYNCROOMのプラグインを挿して画面共有すれば解決です
DiscordでDAWの画面共有をしても音が出ないのは、DAWの音がWindowsの音声を通らないからでした。
ループバックで無理に通すと、今度は相手の声が戻ってしまいます。
SYNCROOMのVSTプラグインをマスターに挿す。
SYNCROOMの自分のルームに入る。
Discordの画面共有でDAWのウィンドウを選ぶ。
覚えておくことは、この3つだけです。
最初の一度だけ、SYNCROOMを「標準」でインストールしておいてください。
一度設定してしまえば、次からはDAWを開いて画面共有を押すだけで済みます。
書き出しと送信の往復から解放された時間を、みなさんの制作に使ってください。

わたしはCubaseのステレオアウトに挿して、今夜のディレクターチェックで試してみる!SYNCROOMを自分で先に起動しないこと、忘れないようにしなきゃ。

相手に「配信を見る」を押してもらってから、「聞こえる?」って一言確認するのも忘れずにね。
歌や配信の音を、講師とリアルタイムで確認したい方へ
ネットで活動する人向けのオンラインスクール「CCA 活動者専門スクール」では、ヤマハの超低遅延技術を使ったオンラインレッスンを行っています。
VTuber・歌い手・ライバー向けのボイストレーニングが中心で、1回50分のマンツーマンです。
料金は月2回11,000円(税込、2026年9月18日確認)から。
60分の無料体験があり、営業電話はありません。
参考(2026年9月18日閲覧)
- SYNCROOM 公式サイト
- SYNCROOM Ver.2 ダウンロード
- SYNCROOM Ver.2 マニュアル
- SYNCROOM Ver.2 よくあるご質問
- Discord ヘルプ:Go Liveと画面共有





